『白鯨』を論じた論文が査読審査を通り、出版が決定しました。アメリカのCriticismというジャーナルに来年のいずれかのタイミングで掲載されます。だいぶ昔に落とされたことのある雑誌だったので、ようやく載ることが叶ってうれしいです。
Criticism誌は日本ではあまり知られていないように思いますが、60年以上の歴史がある老舗文学研究ジャーナルです。
https://www.wsupress.wayne.edu/journals/detail/criticism
https://muse.jhu.edu/journal/40
一年半ほども前に書き上げた論文なのですが、ある雑誌に載りそうになってダメだったり、紆余曲折ありましたが、なんとか掲載にこぎつけました。本論文の内容の一部は、今年6月にアメリカ文学会東京支部のシンポジウムにおいて発表させていただきました。
本論文は、エイハブ船長を "lonely individualism" という概念(私の造語)を通して考察したものです。今年の頭に発表した単著では「孤独」を論じましたが、本論文も孤独研究の延長線上で生まれたものです。
これでひとまず孤独に関する私の研究がすべて世に出ることになります。自分の研究にも一区切りつき、現在は新しいプロジェクトに取りかかっています。当分はインプットに勤しみたいと思います。
2019年9月17日火曜日
『週間読書人』で拙著が取り上げられました
12月20日刊行『週間読書人』の「2024年回顧--収獲動向」という特集で、拙著『誘惑する他者:メルヴィル文学の倫理』が取り上げられました。評者は福岡女子大学の長岡真吾先生です。 「海外学術誌に掲載された論文を日本語にしてまとめた精緻な労作」と紹介してくださっています。ありがとう...
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一人の研究者が書いたものを、時系列順に読み進めてゆく-- そんな経験はあるでしょうか。 先日、紀伊國屋書店で阿部幸大さんとの対談が開催されましたが(お越しいただいた方々、ありがとうございました)、事前準備として、阿部さんが書いた論文を8本ほど時系列順に読むことで、「阿部幸大研究」...
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阿部幸大さんの『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』をご恵投いただきました。7月24日に発売予定のご本です: https://amzn.asia/d/0gxDM3a8 。 このブログは私の仕事の告知用に運用しているので、他の方のお仕事を紹介したことはないのですが、こ...
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公開からずいぶん時間が経ってしまいましたが、筑波大学の阿部幸大さんがブログで「古井義昭『誘惑する他者:メルヴィル文学の倫理』の取扱説明書」というタイトルの書評を書いてくださいました: https://abc-kd.hatenablog.com/entry/2024/03/09/1...