Oxford University Pressから刊行されているThe Year's Work in English Studies誌で拙著Modernizing Solitudeが書評されました。
これは最新の研究動向を紹介することに特化したジャーナルで、今号で99号と長い歴史があります。本誌に取り上げてもらったのは大変な光栄です。
McGettingan, Katie, and Rebecca White. "American Literature to 1900." The Year's Work in English Studies, 2021, p. 10.
https://doi.org/10.1093/ywes/maab015
https://academic.oup.com/ywes/advance-article/doi/10.1093/ywes/maab015/6352272?searchresult=1
一部を引用すると、"Curiously prescient of 2020’s own ‘networked solitude’ of lockdowns and Zoom calls, Furui’s study expands the still lively critical interrogation of connections between literature and media technologies in America before 1900"と書いてもらいました。
今年になって英語圏での書評が一気に出始め、これで計4誌に取り上げてもらったことになります。出版から2年半が経った時点で書評されるのは不思議な感じですが、英語圏ではこれくらいのタイムスパンは珍しくないのだろうと思います。本の元となる原稿を書き始め、出版にこぎつけ、そして書評が出始めるまで7, 8年かかるとすると、一冊の本を書くのは10年がかりのプロジェクトなのだと再認識させられます。
英語圏で書評が出ないころは、あんなに苦労してアメリカで出したのになあ、と、もうこれ以上は英語圏での出版は経験したくないと思っていたのですが(査読通過があまりに大変なので)、このようにちゃんと反応が出始めると、もう一度やってもいいかな、という気になります。とはいえ、次は日本語のメルヴィル本を出すのが目標なので、当面はそちらに注力し、それが終わってから次のプロジェクトを考えたいと思います。