Criticism誌の最新号に『白鯨』論が掲載されました。書誌情報は以下のとおりです:
Furui, Yoshiaki. "Lonely Individualism in Moby-Dick." Criticism, vol. 62, no. 4, pp. 599-623.
オンラインアクセス
Project Muse: https://muse.jhu.edu/article/774762/pdf
JSTOR: https://www.jstor.org/stable/10.13110/criticism.62.4.0599?seq=1#metadata_info_tab_contents
単著Modernizing Solitudeで展開した議論の延長線上として、アメリカ文学における個人主義をlonelinessという感情の側面から検討した論文です。自分なりにある程度満足のいくクオリティーに仕上がったと思うので、多くの方に読んでいただきたいと思います。
おそらく、最初に原稿をあるジャーナルに投稿したのが2年半前くらいです。しかし、あともう少しのところでそのジャーナルに落とされ、改稿を経てCriticismに投稿し、改稿指示を受けてもう一度投稿し、ようやくアクセプトされました。
苦労のすえ論文を出して毎回思うのは、自分は査読文化というものに育てられてきたな、ということです。名前も顔もわからない査読者に厳しいコメントをもらい、ダメ出しをされるというのは、自分にとってはよい論文を書く上で欠かせない過程です。
容赦なくダメ出しをされるのは辛くもありますが、そういう場所に身を置かないと成長しないと思うので、今後も地味に査読論文を積み上げていきたいと思います。
論文にアクセスできない方は、個別にメールをいただければファイルをお送りします。