2022年2月26日土曜日

Billy Budd論が出版されます

メルヴィルの遺作Billy Buddについての論文が、Oxford University Press発行のLiterary Imaginationというジャーナルに掲載が決まりました。ジャーナルのHPはこちらです:https://academic.oup.com/litimag

書き終えて3年以上は経っている論文で、落とされたり、いいところまで行ったりと紆余曲折ありましたが、今回は投稿してからスピーディにアクセプトされ、さらにはなんの修正要求もなく通りました。

よそでかなり批判されて落とされたけど、他のジャーナルに出してみたらすんなり通った、ということがたまにあります。今回の論文に関しては、自分の中で直しようがない、あるいはもう直す気力がない、という感じだったので、内容は変えずに落とされては投稿を続けました。

Literary Imaginationは以前も違う論文を投稿してむげに落とされ、しかも査読結果が出るまで異様に時間がかかったのですが、今回は本当に短い期間で出版が決まったので驚いています。編集長次第なのでしょうか。謎です。

これでようやく手元にあるメルヴィル関係の論文の出版がすべて決まり、すっきりした気持ちです。今年はあともう一本、日本のジャーナルに論文が載る予定です。

計10本の英語論文が出来上がったので、いよいよ単著化の作業に取り組まなければ、と思って日々作業しています。すべてひとまずの日本語化は終わっているのですが、自分の英語をこなれた日本語に直すというのは思いのほか大変で、細かい作業はまだまだ残っています。

本にするといっても、出版社のあては何もないまま原稿を書いているのですが・・・。出版社探しも含め、これから単著出版を目指して本格的に動いていきます。

『週間読書人』で拙著が取り上げられました

12月20日刊行『週間読書人』の「2024年回顧--収獲動向」という特集で、拙著『誘惑する他者:メルヴィル文学の倫理』が取り上げられました。評者は福岡女子大学の長岡真吾先生です。 「海外学術誌に掲載された論文を日本語にしてまとめた精緻な労作」と紹介してくださっています。ありがとう...