2019年9月17日火曜日

『白鯨』論が出版されます

『白鯨』を論じた論文が査読審査を通り、出版が決定しました。アメリカのCriticismというジャーナルに来年のいずれかのタイミングで掲載されます。だいぶ昔に落とされたことのある雑誌だったので、ようやく載ることが叶ってうれしいです。

Criticism誌は日本ではあまり知られていないように思いますが、60年以上の歴史がある老舗文学研究ジャーナルです。
https://www.wsupress.wayne.edu/journals/detail/criticism
https://muse.jhu.edu/journal/40

一年半ほども前に書き上げた論文なのですが、ある雑誌に載りそうになってダメだったり、紆余曲折ありましたが、なんとか掲載にこぎつけました。本論文の内容の一部は、今年6月にアメリカ文学会東京支部のシンポジウムにおいて発表させていただきました。

本論文は、エイハブ船長を "lonely individualism" という概念(私の造語)を通して考察したものです。今年の頭に発表した単著では「孤独」を論じましたが、本論文も孤独研究の延長線上で生まれたものです。

これでひとまず孤独に関する私の研究がすべて世に出ることになります。自分の研究にも一区切りつき、現在は新しいプロジェクトに取りかかっています。当分はインプットに勤しみたいと思います。


『アメリカ文学史への招待ーー豊饒なる想像力』刊行

私が分担執筆を行った『アメリカ文学史への招待:豊饒なる想像力』(橋本安央・ 藤井光・ 坂根隆広編著、法律文化社)が手元に届きました。 私は「ヘンリー・デイヴィッド・ソロー」(pp. 54-55)、「森の生活:ウォールデン」(pp. 182-83)の二つを担当しました。同僚の舌津智...